世の中、たいていのことは、「やり方を知っているか」で決まるのではないでしょうか。

子供のうちであれば、将来やりたい職業。
親の跡を継ぎたい ということであれば、親はその職業に就くための方法、必要なことを知っています。
学校で教わることはできませんが、親からやり方を教われば実現に近付けます。

自分がやりたいと思ったこと。これに近付くには、周囲にやり方を知っている人、経験した人がいるかどうか。
まったく同じことではなくても、時代が変わったとしても、近いことを知っている人がいれば、やりたいことの実現に近付けます。

これは、子供のうちに思い描く将来でも、大人になってからの志でも同じです。

工業の世界では、一時期は日本は世界でもトップレベルの技術力で、企画、設計から製造まで、それに携わる人もたくさんいました。
そして、その人たちの背中を見ながら、やり方、能力向上の方法を学んだ後継者がうまれました。
しかし、現代では多くの経験者が報われることもなく引退し、そんな親を持つ子は親と同じ苦しみを選択するわけもなく、「やり方」を知っている人が急激に減少しています。
やり方を知っているということは、そのために起こる悪い結果も知っているからです。

職業として衰退する一方で、工業の世界、物を生み出すことに喜びを見出す門外漢の人もいます。
こういった人たちには、職業にしても通用するくらいの技術力と意欲を持った人がいます。
しかし、職業として経験がないと、他人に紹介する方法、たくさん作る方法、在庫したり売ったりする方法を知りません。

私たちは、工業製品を世の中に送り出す「やり方」を提供します。
私たちが知っている「やり方」を後世に残します。
時代に合ったやり方への変化を期待して。

  • 家電製品エンジニア
  • 電気通信事業者
  • 第二種電気工事士
  • 特殊無線技士(多重無線設備、レーダー、無線電話甲)

境田 信一 (さかいだ しんいち)